着物の染み抜きと染色補正の技、京都三百年の伝統と革新の技術の融合。黄変・変色・古いシミ・クリーニングでは落ちないシミの修復専門家【染色補正師】が、あなたの大切な着物・洋服・革製品を救います。

染み抜き薬品について(酸化剤)

酸化剤 (染色補正作業の薬品材料)

 

∇過硼酸ナトリウム
性状: 白色顆粒状又は結晶性粉末
用途: 漂白剤として使用するが、青色・紫色に使用すると、地色がクリーム色等の場合、
青色だけを抜いて地色を損なわずに脱色できる。
黄変抜き。アク抜き、三度黒の脱色(漂白)などに用いる。使用後は酸で中和する。
脱色中、布地を乾燥させると生地を脆化させるので注意が必要。

∇過酸化ナトリウム
性状: 純粋なものは白色。一般には淡黄色を帯びている。顆粒状の吸湿性の粉末。
熱すれば黄変。
用途: 黄変ジミ、アクジミの漂白。青色系、紫色の脱色。三度黒の染料しみ抜き。
メリケン粉と併用しての三度黒の抜染、青花の黄変の漂白。胡粉場のカゼイン焼けの漂白、
朱色の染料たまりの色はがし、カビ抜き等、利用度は高い。
いずれの作業においても氷酢酸で中和しなければならない。
強アルカリであり、生地の脆化の危険度を計算して熱処理をするのが望ましい。
過酸化ナトリウムは水に溶解して反応が進み、過酸化水素水となる。

∇過酸化水素水
性状: 無色透明の液体
用途: 酸化還元電位が低いので、繊維の脆化が少なく、綿の連続精錬漂白、
絹・羊毛・レーヨン・アセテートの漂白に用いる。
染め上がり品の青花の残留の漂白、黄変ジミの漂白、過硼酸ナトリウムや
炭酸マグネシウム、過炭酸ナトリウム、京クリンなどと併用して黄変ジミの脱色に用いる。

∇炭酸マグネシウム
性状: 軽白色粉末
用途: 過酸化水素と併用して黄変のしみ抜きに用いる。トリポリりん酸ソーダとの併用にて、
御召のしみ抜きに用いる。一般的には炭マグを塗布して乾燥状態になるまで置いておくが、
地色を脱色する場合もあり、酸化剤で変化する色目に大しては(紫・青など)、
1分~2分、又は3分~5分と小刻みに炭マグを塗り替えることにより、
地色を損なわずに黄変のシミを取ることが出来る。
浸染黒の三品改良での抜染後の漂白にも効果がある。

∇過炭酸ナトリウム
性状: 顆粒状白色粉末
用途: 黄変ジミの漂白、アク抜き、三度黒の抜染、紫・青等の染料の抜染に用いる。
過酸化ナトリウムと比較すると、生地の脆化は穏やかである。

∇京クリン
性状: 白乳色の液体
用途: 黄変ジミの漂白に効果があり、熱を加えて即効でしみ抜きする場合と、
熱を加えず塗布して放置して抜く方法がある。浸染黒の三品改良での抜染後、
塗布して漂白する。

∇過マンガン酸カリウム
性状: 暗紫色の結晶
用途: カビの除去に使うが、分解物の二酸化マンガンが茶褐色をしており、
重亜硫酸ナトリウム、またはチオ硫酸ナトリウムで還元し色素を取り、
その後充分に水洗をする。粒子が完全に溶けていないと、強アルカリのため
生地の脆化をきたす。

∇亜塩素酸ナトリウム
性状: 結晶性白色粉末
用途: 化繊とセルロース繊維の漂白剤。動物繊維には使用不可能で、
絹に用いると黄変するのは、絹を構成するアミノ酸と塩素系酸化剤との化学変化による。
塩素系漂白剤の使用後は、脱塩素剤を用いて塩素分を取り除くこと。
脱塩素剤として、チオ硫酸ナトリウム、過酸化水素がある。

∇ヨードカリ
性状: 白色方体状の結晶粒子又は粉末
用途: ヨードの溶解剤

∇ヨード
性状: 金属性の紫黒色板状
用途: 朱肉落とし、水銀化合物の汚点、水銀防腐剤の黒い汚点落しに使用する。
ヨードによる着色が残るから、チオ硫酸ナトリウムで処理し脱色する。

(染色補正の技法・技術 より抜粋)

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